1986年の夏に公開された、チェッカーズの主演映画「SONG FOR U.S.A.」。
このオリジナルサウンドトラックに収録されているナンバー「裏通りの天使たち」が、プリンスの大ヒット曲「パープルレイン」によく似ているんです。
パクリ…いや、盗作…もとい!
インスパイアされて、オマージュしていると思うので、一緒に聴き比べて楽しんでみましょう。
- 似ている曲はチェッカーズの「裏通りの天使たち」
- 元ネタはプリンスのパープルレイン(Prince - Purple Rain)
- まとめ:チェッカーズの隠れ名曲は、プリンス「パープルレイン」のオマージュである
似ている曲はチェッカーズの「裏通りの天使たち」
「裏通りの天使たち」は、映画『SONG FOR U.S.A.』のオリジナルサウンドトラックアルバムに収録されたナンバー。
ドラマチックなバラードで、ライブでも演奏され、藤井フミヤのソロアルバム「IN AND OUT(2000年リリース)」に収録されるなど、ファンには根強い人気のある隠れ名曲です。
聴いてみましょう。
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この曲が収録されている「SONG FOR U.S.A.」は、シングルカットされた表題曲「SONG FOR U.S.A.」を含む8曲入りのアルバム。
私は、チェッカーズのオリジナルアルバムだと思っていたのですが、映画用に用意された楽曲ということで、あくまでサントラという位置づけとのこと。
全曲歌唱は藤井フミヤですが、演奏はメンバーはないそうです。
2018年に桃さんのツイートで知りました。特に好きなアルバムだったのでビックリ!
捨て曲無しの名盤ですよね!
— 桃~peach~🍑 (@peach_ff) September 30, 2018
演奏がチェッカーズでないという大人の事情があったりもしますがw
8曲しか入ってなかったんだなーと今少し驚いた😄💦
そう言われてみれば作詞作曲陣もいつもと違う顔ぶれです。
Amazonレビューで以下のような証言(?)も発見。
発売当時、フミヤ氏は、
「演奏もチェッカーズがしてるわけではないので、ほんとにサントラとして聴いてくれればいい・・・」
ってコメントしていた記憶があるので、メンバーの意識としててはカラオケにフミヤが歌っただけって感じだったのかも・・・。このアルバムに入っている曲について「その曲、知らない・・・」ってコメントしてたメンバーもいた。ほんとに知らなかったんだと思う・・・。
(検証のためAmazonレビューより引用しました)
初期チェッカーズのオリジナルアルバムは、作詞は売野雅勇(たまに康珍化)、作曲は芹澤廣明のコンビ、もしくはチェッカーズのメンバーによるオリジナルナンバーが収録されているのですが、このアルバムは「秋元康」「福島邦子」「根岸孝旨」「林敏怡」などバラエティに富んだメンバーが楽曲を提供しています。
「裏通りの天使たち」は、作詞を頭脳警察のPANTA、作曲は中崎英也が担当。
つまりは中崎英也が意図的にプリンスの「パープルレイン」からコード展開とメロディーを拝借しているのではないかと私は睨んでいるのです。
ちなみに中崎英也さんは
- 小柳ゆき「あなたのキスを数えましょう~You were mine~」
- アン・ルイス「WOMANGOLD」
- 鈴木雅之「もう涙はいらない」
- 中山美穂「遠い街のどこかで…」
などの作曲を手がけています。
織田裕二の「OVER THE TROUBLE」などアップテンポナンバーも手がけておられますが、こうやってみるとドラマチックバラードの名手という印象を持ちます。
元ネタはプリンスのパープルレイン(Prince - Purple Rain)
多分プリンスの中で一番有名なナンバーなんじゃないかしら?
イントロの気持ち良いけど、どこかしら気持ちの悪い、珍妙に歪んだギターコードから、すでにハートが鷲掴みにされて、耳が釘付けになる、最高にかっちょいいバラード。
そこは洞窟かよ!とか、銭湯で唄ってるのかよ!ってつっこみたくなるくらいにリバーブがかかりまくったサウンドと、エレキギターにシビれる。
▼1分10秒から曲がはじまります▼
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ちなみに、この曲も映画のサウンドトラックです。
1984年に公開された、プリンス本人が主演した映画「パープルレイン」の主題歌として起用され、アルバムは100万枚を超える大ヒットを記録しました。
超有名曲なので、ご存知の方も多いのでは?
まとめ:チェッカーズの隠れ名曲は、プリンス「パープルレイン」のオマージュである
「裏通りの天使たち」は「パープルレイン」をパクってるよな〜
「パープルレイン」は「裏通りの天使たち」の元ネタだよな〜
と、30年以上前から気づいていたのですが、当時そういうことってよくあることだったので「まぁまぁ、似てるけど騒ぐほどのことではない」と思っていたところ、先日だんない(旦那)に聴き比べをしてもらったらめちゃくちゃ喜んでくれたので記事にしてみました。
プリンスのアルバム「パープルレイン」のリリースが1984年、映画の公開が1985年。
チェッカーズの「SONG FOR U.S.A.」の映画公開とサントラリリースが1986年。
まあまあ間髪入れずにパクリ…じゃねえや、オマージュしているところも面白い。
私の見解としては…
プリンスもフミヤも一斉を風靡した、大人気のアーティストであることと、
当時どちらも小柄でありながら、セックスシンボル的な扱いであったこと、
なんとなく2人のキャラクターに類似点があるんですよね。
なので、中崎英也はあえてフミヤにプリンスっぽい曲を歌わせたらどんな感じなんだろうという実験的な試みとして、わざとこの曲を書き下ろしたんじゃなかろうかとか深読みしてみたりしてます。
同じような展開でかなりサウンドやメロディーも似ている2曲ですが、
- プリンスの、あまりにもプリンスらしいトゥーマッチドラマチックな感じ
- フミヤの、どこまでもとろけるような声と尻上がりな語尾による独特な甘さ
など、2人それぞれの色気を感じられるので、改めて聴き比べてみるとすごい面白かったです。